ご覧いただき、ありがとうございます。
相変わらず開業のご相談が多い中、自己資金がなくて〜という話をたまにされます。
直ぐに開業する方ばかりではないので、いくら貯めたらいくら借入できるか?
など、これから考えて行くという相談もありますからね。
しっかり貯めてきているのであれば、もちろん借入はし易くなりますし、より借入できる可能性を高める為にお手伝いするわけで、自己資金の貯め方などをアドバイスさせて貰ったりしてるんですが、少し視点を変えると解りやすいんです。
いざという時に自己資金がない!!
では、全ての動きが完全にストップしてしまいますからね。やれる事はやっておきましょう!
融資を受けるために
融資担当者がお金を貸しても大丈夫だな。
と思われないといけないんですよね!
ちょっと偉そうに聞こえてしまうかもしれませんが、融資相談時に僕もそこを考えてお話しています。
銀行や信用金庫、公庫とそれぞれ特徴があり、メリットデメリットがあります。
私が融資をお手伝いする時は、美容室開業についてはやはり公庫の方がメリットが大きいかな?とは思っていますが、どこで融資を受けるにしても、基本的にはちゃんとした人。
要するに貸したお金をしっかり返済してくれる、くれそうな人というのを証明しなきゃいけないんですよね。
その為の自己資金や、事業計画になってくるんです。
融資担当者が、この人になら融資をしても返済してくれそうだな。
と思ってもらえるような準備をすればいいって事です!
融資のケース
コツコツと長い年月をかけて通帳に貯めてきた300万の貯金がある人。
親から500万の援助を受けられるが、自分で貯めてきたお金はほとんど無い人。
公庫(日本政策金融公庫)や銀行は、どちらの人によりお金を貸したいと思ってくれるでしょうか。
あなただったら、どちらにお金を貸したいと思いますか?
どちらも融資は受けられると思いますが、ハードルの高さは前者の方が低いと思います。
もちろんその他にも色んな条件が重なって来るんですが、この情報しか無かった場合、どっちが貸したお金を返してくれそうか。
コツコツ貯めてきた300万を持っている人は、ちゃんと返してくれそうな気がしますよね?
コツコツ返してくれそうなイメージ湧きますよね?
しっかり貯金をしてきた人は堅実に見えて、なおかつ過去の時点で今という未来を見据えていたから貯金してきた。
ということは、ちゃんと先も考えてるんだろうな、この人は。と判断されるわけです。
逆に親から援助の場合だと、貯めてきている実績がないので、お金はあるけど返してくれるのかちょっと心配です。借入できないかもしれないですね。
自分で貯めてきたお金が0円なのか100万円はあるのか。その違いはかなり大きくなるので、少しでも多く自己資金は貯めていきましょう。
違うケースを考えてみます。
自己資金はあるけど払っていない税金があり、綺麗になっていないものがある。
自己資金は貯めてきていないけど税金はきちんと払っている。
この場合はどうでしょうね?
私が融資担当者なら、どっちも貸しませんw
少額なら後者の方であれば融資できるかもしれませんが、、、
1000万の自己資金が仮にあったとしても、税金滞納してる場合、儲かるのが確定していたとしても貸せないですよね。
貯めるお金があったのに、義務である税金払ってないんですもんw
返済も遅延がある可能性がありますからね。
期日までにきちんと返済してもらえるか?
そう判断される事が、融資の第1条件になりますからね。
税金滞納している人が、融資の返済だけはきっちりやります!って言っても説得力にかける気がしませんか?
税金はしっかり払っている!でも自己資金もない!なるほど。
準備不足ですよねどう考えても。って融資担当に思われてしまうと思うんです。
せめて開業を考えていたのであれば、100万くらいは貯めてきといてくれれば、、、くらいは思われそうですよねw
どういう人に貸したくなるか、そこを逆の立場で考えると、そりゃそうだよね。って事が解ってきたりするんですよね。
こんなケースはどうでしょう?
過去に税金の滞納があって、消費者金融からもお金を借りていたが、現在は綺麗になっていて、自己資金も貯めてある。
この人は多分融資を受けられると思います。
若気の至りってやつで、昔色々あったけど、今はちゃんとやってます。て事が伝わってきますからね。
昔より今。
更にはちゃんと管理できるようになってからどれくらい時間が経過しているか?
このあたりも審査基準になってきますが、今はしっかりしているので、融資が通る可能性は充分にあるかと思います。
開業の融資、豆知識とQ&A
いろんなお手伝いをしている中で受けた質問や、融資に対する豆知識的なものをまとめておきます。
ただし、あくまで判断基準の一部だと思って下さい。
タンス預金の評価は低い
自己資金の評価として、タンス預金は1番低くなっちゃいます。
たとえ本当にコツコツ貯めてきていたとしても。
なぜならば、本当にコツコツ貯めてきたのか?そもそも本当に自分で貯めてきたのか?
その証明が出来ないからなんです。
通帳などであれば、印字すれば全ての証明ができますが、タンス預金は証明できないんですよね。
週一、月一くらいで溜まってきたお金を日付け入りで写真を撮ってあるなら証明出来るかもしれませんが、だったら通帳に入れておいた方が確実ですから!w
親からの援助
これは自分でコツコツ貯金の評価よりは低くなりますが、自己資金として見てもらえます。
ただし、本当に親御さんからの援助なのか証明するために、親御さんの通帳のコピーの提出が条件になります。
ただ通帳に入ってるだけでは、誰から借りたかわからないですからね。
それと、自分で貯めてきた貯金が0だと、借入出来ないかもしれません。自分では準備してきていないって判断されてしまう可能性がありますよね。
配偶者や子供貯金
これは通帳名義が本人ではなく、配偶者やお子さんの名前でも自己資金になると思います。
名義はどうであれ、生計を共にしているのであれば、貯めてきたのは本人とみなされますからね。
融資の際に説明やコピーの提出は必須だと思いますが、自己資金として認めてもらえると思います。
その他の自己資金
お金の貯まる保険を解約して現金にする。
これも自己資金とみなされますが、開業目的で加入していたのであればいいですが、目的が違ったのであれば、本当に解約して大丈夫かなと、しっかり考えた方がいいかと。。。
中にはレアなケースで、金を売って自己資金の一部に当てた方もいたりしました。
住宅ローンと車のローン
住宅ローンがある方、車のローンがある方。
これも良く質問があるんですが、開業の融資には影響ありませんので、ご安心を。
生活必需品としてみなされ、開業の融資とは別ものです。
賃貸で家賃払っているのと、住宅ローンを払っているとで、生活費としては変わらないですからね。
滞納してたり、めちゃくちゃ高級な車を買って生活が圧迫されているとかなら話は別になっちゃいますがw
それ以外の娯楽的ローン
これは融資に影響してきます。
私がお手伝いする場合は一度全部キレイにしてもらってます。
自分の収入を超える買い物をして、それを月々返済していると判断される可能性があるからです。
実際のところはわかりませんし無いとは思いますが、融資を受けて一部をその返済に回す可能性もあると、余計な考えを持たれてしまうくらいなら、綺麗にしておきましょう!
独立開業を考えているのであれば、まずは自分の身の周りを整理しましょう。
いざ動き出す時に、余計な手間や時間がかかってしまうと、時間がかかって物件が流れてしまったり、下手をすると何年何ヵ月と足止めされてしまうかも知れませんので。
長文、お付き合いありがとうございます。