昔から現在まで変わらない、美容室のスタッフ独立についての考察

ご覧いただきありがとうございます。

 

先日、美容室経営者との打ち合わせでこんな話題になりました。色々な雑談(笑)から発展して題名にもありますが、

 

スタッフから、独立したいんです。

 

と相談があった。

経営者のみなさんどうしてます?

私自身が美容室経営者ではないですし、美容室独立希望でもないので、オイオイ、そんなの解ってるよ!理想論言ってんじゃねーよ!なんてツッコミがあるかもしれませんが、グッとこらえていただいて、こうだったらどちらもメリットになるんじゃない?と、思っている事を書かせていただきます。

 

何人もの独立開業をお手伝いしてきてますが、100%円満退社、独立というのはホントに数が少ないのが現状です。

年に1〜2件くらいですかね。。。

でも実は、独立希望の方、100%の方が円満退社を望んでいます。

これホントなんです。

そして、美容室経営者の方も100%の方が円満に独立させてあげたいと考えている、もしくはそう考えていたんじゃないかと。

 

育て育てられ、師匠と弟子じゃないですが、義理人情がとっても強い業界ですよね。私自身が美容師でしたし、ディーラーの経験もありますし、美容業界にずーっと居ますから、その辺の所は理解してるつもりです。

 

でも実際、美容室開業時には音信不通になっていたり、なんか揉めていたり。。

みたいな話が本当に多い悲しい現実があります。

元々はどちらも円満を望んでいたはずなのに、結果折り合いが合わず、喧嘩別れしてしまう。なぜなんでしょう?

 

円満独立が出来ない理由

 

私が思うに答えは簡単で、

美容室経営者と独立希望者の円満基準にズレが生じているから。

 

これ以外ないと思います。

 

美容室経営者の考えとしては

折角今まで一緒にやってきたのに、独立したいのか、、まぁ今までの事もあるし、やりたいならしょうがない、応援するよ!でも、出来ればこのまま居てくれないかな?

と言うのが本音なんじゃないかと。

出来ればそのままサロンに残ってくれて、一緒にもっとやりたいはず。

 

逆に独立希望者の考えは

今までの関係も恩もあるけど、やっぱり自分の美容室を持ちたい!

から、独立していくわけです。

 

元々、経営者と独立希望者、立場が違うのですが、どんなズレが生じるのでしょうか?

 

円満な退社や独立

 

・独立を考えた時点で経営者にきっちり報告はする。開業まで居させてあげる。でも3ヶ月前にはちゃんと教える。

・お店にいる間にお客さんに伝えて、ついて行きたいお客様は連れてってよくて、お客様に対してもちゃんと筋を通す。でもカルテは個人情報だし法律上渡せない。退店後にDMなんかも情報漏洩になるから、退社前に済ませておく。

・付き合って行きたいディーラーや業者があるならちゃんと話してくれればお願いしてもよい。必要であれば紹介する。でも影でこっそり話進めないようにする。

・出店場所は同じ駅だけはやめる。お客様取り合いたくないし、今後の関係を続けていくため。

・いつまでに◯◯が出来たら独立していいよ。などの決めたハードルをクリアしたら、素直に認めてあげる(売上、指名などのノルマや人材補強、自己資金の貯蓄額など)

どうでしょう。こんな感じだと円満で行ける気がしませんか?

多少の我慢は必要になるでしょうが。。。

 

一見、独立側に偏って見えるかもしれませんが、これは私自身が経営者であったらこうしたい!せざるを得ない。というものです。

独立したい人の事も考えてますが、実は違う視点で考えています。

 

在籍スタッフ

ここを重点的に考えてます。

多くの独立希望の方は、先輩方の独立も見てるんですよね。

同じサロンの先輩が上記のように円満独立して、今も交流があったとしたら。多分、先輩にも相談が行くでしょう。

その先輩は、必ず筋を通せ、ちゃんと手伝ってくれるし応援してくれるから。

と、話をしてくれるんじゃないでしょうか?

在籍中のスタッフは、もし自分が独立したい時には、ちゃんと支援してくれるオーナー、美容室なんだと感じて、しっかり相談に来てくれると思うんです。

事前に分かっていれば、ある程度の対策も打てますし、抜ける穴も補強する事も可能なんじゃないでしょうか?

 

美容室経営者にとって考えられる技術者独立の被害は、

いつの間にか話が進んでいて、お客様も連れていかれ、近くに出店され、スタッフまで連れていかれる。。

これじゃやってられないですよね。

だからこそ逆にスタッフ独立という悲しいけど必ず起こり得る出来事を、できるだけ被害を最小限に抑え、むしろプラスに出来る事が出来れば。と思うんです。

この美容室にいて、ちゃんと技術を磨けば、ちゃんと独立出来るんだ!

と思ってくれれば、早期退職も防げるし、やる気のあるスタッフがちゃんと育って行くんじゃないでしょうか。

本当に心配で独立を止めるケースももちろんあります。その場合は、ちゃんと期限を定め、目標設定をし、それがクリア出来ればと条件を課した上で支援体制を、サロン補強を早めにしていければいいんじゃないでしょうか?

 

生涯雇用や、独立しない、辞めない美容室の仕組み作りも同時にやらなきゃいけない課題ですが、そこはまた別の機会にお伝えできればと思います。

 

 

長文、お付き合いありがとうございます。

ABOUTこの記事をかいた人

千葉 実(チバ ミノル)

所属:REPSS株式会社

美容室の独立・開業・経営をサポートをしています!!

前職は美容ディーラー、その前は美容師をしていたので、18歳で高校卒業からずーっと美容業界に携わっています。

美容室、独立や経営に携わるうちに、誰かに相談したいことや今更知り合いには聞きづらいことなど、特に開業時にはわからないことばかりだと思います。

あー、そうなんだなるほどね。もっと早く見とけば良かった!聞いておけば良かった!と思ってもらえる情報を発信していければと思っています。