美容室の社会保険加入は誰の為、何の為かを考えていくと見えてくる事

美容室の社会保険加入は誰の為、何の為か?

ご覧いただき、ありがとうございます。

 

以前書かせて貰ったブログとは矛盾する所がある前提でとお伝えしておきますw

立ち位置が変わると内容も変わってきてしまって、ホント厄介で難しいです、社会保険。。。

 

さて、表題の通り。

社会保険加入の催促が加速している中で、実際に加入した、今準備中なんてサロンも増えて来ていますよね。

とりあえずやってみて、様子を見るオーナーもいれば、詳しく話を聞くと、限りなく「黒」に近いグレーな方法をすでに選択してしまっているサロンもちらほら。。。

 

そもそも義務だから、やらなきゃいけないから止むを得ずやる。もう出頭命令がきてしまったからやる。

ぶっちゃけすげーやりたく無いけど、仕方なしにやる。

逆に、まだ様子を見てる。

社保始めたら赤字になってしまうので、法人をやめて個人に戻そうかと思ってる。なんて話もありますよね。

理美容業の場合、特定業種に指定されているので、現状は個人事業である限り、従業員の数に関わらず、社会保険の加入義務はないですし、美容国保が適応できる地域のサロンは、ある程度の負担も軽減できたりと、どうする事が1番良い選択なのか。

こればっかりはお店の規模や従業員数、売上や利益によってサロン毎に違うので、一概に正解がない事ですからね。

 

どうするかは別として、皆さん社保対策に少なからず時間や思考を割いているのではないかと思います。

 

優先順位は何なのか

まず、社保をやる(しつこいようですが、法人の社保加入は義務です)やらないの前に、整理が必要ですよね。

  • 社保加入までのタイムリミットは?
  • 従業員は何を望んでいるか?
  • 現状、完備させたら経営はどうか?
  • オーナーは何を望んでいるか?

などなど。

それぞれオーナーによって何処から考えなきゃいけないかも変わってくるかと思います。

 

ここからは個人的な意見になってしまうのですが、まず優先させるべきは

サロンの存続とオーナーの生活

ぶっちゃけた話、ここじゃないかなと。

お店があって、ある程度の収入がないと、社保なんてやってられないですよね。

これが出来なければ結果誰も幸せにはなれないんじゃないでしょうか。

仮に役員報酬20万で社保完備させる。すごい事ですが継続できないような気もします。。。

従業員を思って社保加入したのに、結果辞めていったり、継続出来なくて後から個人事業に戻して、スタッフの不安が溜まっていったり。。

なので、長期的に継続出来ないような試算では、結果的に状況を悪化させてしまうかもしれないですよね。

 

従業員、スタッフは何を望むか?

ここも当たり前ですが重要です。

やはり従業員満足も重要ポイントですよね!

社会保険の完備を望むのであれば、給料が下がってでもやりたいのか。

支給額が仮に少し増えるとしたら、やりたいのかやりたくないのか。

どっちでもいいのかw

生活環境はどうか。

社会保険や年金の仕組みをある程度、理解した上での判断なのか。

年齢や性別、家庭構成などによっても必要、不必要が変わってくるでしょうし、それぞれに合わせて行くのも難しい話ですが。。

もしかしたら社会保険加入よりも、将来確実に貰える退職金を求めるスタッフもいるかもしれません。

 

もしそれを選べる環境があるとすれば、、

それが従業員にとって一番の環境なのかもしれないですよね。

 

従業員に対して1番やってはいけない事は、環境がコロコロ変わる事と、言っていた事と違う状況になってしまう事かなぁと。

例えば、社保完備しました!半年後、やっぱりきついんで社保やめます。

とか、あれ?思ってたより手取りが少なくなってるんだけど。。

なんてケースはマズイですよね。。。

従業員満足を考えるのであれば、安易な加入という選択も危険な気がするんです。

きっちりとした説明があった上での選択や方法であれば、スタッフトラブルもある程度避けられると思いますが。

社会保険に加入する事は、スタッフにとってどんなメリット、デメリットがあるのか、しっかりとした説明と、知識を与える事もオーナーの役割ではないでしょうか。

社会保険や年金の仕組み勉強会なんかもさせて貰ってるんですが、若いスタッフ達はわかってない方がほとんどで、親が言ってるんで。とかそんな理由で加入したいと言ってるスタッフが、話を聞くとやりたくないっす!みたいな事もしばしば。

 

実際、自分自身もぶっちゃけ30過ぎまでよく分かってなかったですから(笑)

社保?知ってますよ、ざっくりね?みたいな空気を醸し出しつつ、基本、興味すら無かったですからw

何となーく給与明細から社会保険料が引かれていて、こんなに取られるのかー。なんて思ってたくらいでw

 

慌ただしい状況のオーナー、サロンも少なくないと思いますが、存続やスタッフの離職に直結する大きな問題です。

知らない間に脱税や違法な社保対策をやってしまうような事がないように、しっかりスケジュールやシミュレーションをして行きたいですよね。

それでもきっと修正しなければいけなくなるんでしょうけど。。。

 

ちなみに、税理士さんへの社保相談、必要かも知れませんが、相談先、間違ってますからね?

税理士先生だけの意見で話が進んで行くと、かなり怖い気がしますので、お気を付け下さい。

 

 

長文、お付き合いありがとうございます。

ABOUTこの記事をかいた人

千葉 実(チバ ミノル)

所属:REPSS株式会社

美容室の独立・開業・経営をサポートをしています!!

前職は美容ディーラー、その前は美容師をしていたので、18歳で高校卒業からずーっと美容業界に携わっています。

美容室、独立や経営に携わるうちに、誰かに相談したいことや今更知り合いには聞きづらいことなど、特に開業時にはわからないことばかりだと思います。

あー、そうなんだなるほどね。もっと早く見とけば良かった!聞いておけば良かった!と思ってもらえる情報を発信していければと思っています。