理美容室オーナーに伝えておきたい個人事業と法人事業の基礎知識

ご覧いただき、ありがとうございます。

土曜日の事務所の風景。休みですが、作業があったり、雑談したりでなんだかんだ人が集まりますw

 

さて、個人事業と法人事業という言葉を聞いたことがあるかと思います。

美容室でも、2店舗以上の展開をしているサロン(1店舗でも法人サロンはたくさんありますがw)なんかは法人(会社)を立ち上げてるケースが多いです。

逆に新規開業や、最近流行りの業務委託契約、いわゆる面貸しでサロンワークをされてる方は個人事業主になります。

ごく稀に、開業時に法人(会社)を立ち上げてる方がいますので、一概にも言えないんですがw

業種によってはメリットも多くなるでしょうし、もっと言えば法人でないと開業出来ない業種もありますし、将来的には会社にしたい!って思ってる方も多いかと。

 

さてここで、美容室開業に関してはどちらがメリットが大きいのか、経営して行く上で会社を立ち上げる意味があるのか、気になる所ですよね?

まずここでは個人事業と法人事業の違いに触れたいと思います。

 

法人(会社)とはそもそもなにか?

ざっくりと説明すると、

存在しない人を法律上、存在してる事にする。この法人が、事業を運営してるイメージですかね。

要するに目には見えないけど、架空の人物を作り出す。みたいな感じです。

よく、社長やら役員やら代表取締役やら聞いたり見たりしますよね?

目に見えない人、法人がそれらの人、従業員を雇っているイメージです。

この法人から、みんなに給料を支払う事にもなります。

そして法律上、認められている人になるので、事業をして行く上で必要な権利を持ってます。ある意味、人権みたいな物ですね。

新しい法人を設立するには、ざっくり30万くらいの費用もかかったりします。

わざわざ法人を作る、会社を作るにはもちろんメリットがあって、全ては書ききれませんが、例を上げると事業を展開して行く上で、融資が受けやすくなったり、将来利益が出た時の節税がしやすくなったり。

代表やら、代表取締役やら、肩書きを名乗れたり、カッコイイです(笑)

将来的に利益が出た時、事業展開(店舗展開など)をして行くのであれば、法人を立ち上げる(法人化)した方が個人事業よりメリットが大きくなるでしょうね!

 

美容室経営で、法人化の最大のメリットは、節税の方法が大幅に増える!これですね!

合法的に、節税しながら貯蓄ができたりします。会社にしている多くの美容室は、ここが目的で会社を立ち上げてるかと思います。

そして最大のデメリット(視点を変えるとメリットにもなるんですが)は、社会保険(社保)加入義務がある。

多くのサロンさん、これで悩んでます。

社会保険に加入すると、今まで利益が出ていたのに、一気に赤字に転落、、なんて話も多くあります。

なので、会社にするタイミングを間違うと、経営を圧迫する可能性がありますので、注意が必要です。

節税や社保の話は、また別の機会に詳しく書きますね!

 

 

では逆に

個人事業主とは?

例えて言うと、私が個人事業主だったら、私が事業を行っている。という事です。

従業員に給料を支払うのも私ですし、法人の場合は私も雇われている形になるので、給料を貰う側ですが、個人事業主の場合は、利益として残ったお金が全部私の収入になります。

利益(残ったお金)=収入になるので、月収が安定しないんです。住宅ローンが組みにくいとか言われてますよね。これが原因なんです。

なので、法人に比べると社会的信用度が低く判断されるケースが多いです。

個人事業主は原則的に、労働保険(雇用労災)に入れなかったりするので、社会的な保障がなく、自分の身は自分で守らなきゃいけません。

どこかに社員として、従業員として貰っていた年収と、個人事業主としての年収が、仮に同じだったとすると、個人事業主の方が払う税金が増えちゃったりしますw

節税方法も法人に比べると少ないので、利益がある程度出るようであれば、法人化した方がメリットが増えるかなと。

 

ここまでの話だと、圧倒的に法人有利みたいですが、個人事業の最大のメリットは、

社会保険の加入義務がない。

これでしょう!

特に美容業の場合、特定業種に指定されているので、現状、従業員が何人いようが、何店舗経営してようが、社会保険の加入義務はありません!!

これ、たまーに社会保険労務士でも勘違いしてる人がいて、従業員の数によっては加入義務がある!なんて言ってる人いますが、ちゃんと勉強しといて下さいwって感じです。

美容室で社会保険に加入できない経営者や、社会保険に加入したが、継続できない経営者は、個人事業主に戻ったり、対策を打ったり、今の美容業界を経営的な視点でみると、この「社保」の問題は、多くの経営者が抱えていて、もうしばらく騒がれるでしょうね。

 

話はそれましたが、法人事業と個人事業はこんな違いがあります。

 

美容室開業時には個人事業。

儲かってきたら法人に。

 

みたいな感じがベストかと思います!

 

 

長文、お付き合いありがとうございます!

ABOUTこの記事をかいた人

千葉 実(チバ ミノル)

所属:REPSS株式会社

美容室の独立・開業・経営をサポートをしています!!

前職は美容ディーラー、その前は美容師をしていたので、18歳で高校卒業からずーっと美容業界に携わっています。

美容室、独立や経営に携わるうちに、誰かに相談したいことや今更知り合いには聞きづらいことなど、特に開業時にはわからないことばかりだと思います。

あー、そうなんだなるほどね。もっと早く見とけば良かった!聞いておけば良かった!と思ってもらえる情報を発信していければと思っています。